続・薪ストーブライフのすゝめ
人生を変えた本というのが、誰にもあるだろう。
私にも何冊かある。
そのうちの1冊が、昨日ご紹介した「森暮らしの家」である。
薪ストーブ暮らしに憧れ、田淵義雄さんのカントリーライフに憧れ、家を建て、庭を造り、薪小屋を造った。
薪は、リンゴ農家に行って、剪定した木をもらってきていた。
薪を切る道具も、最初は、手ノコを買って、手で挽いて切っていた。
次に電気式のチェーンソーを買ったが、これでは木を伐りに行けないことに気が付いて、チェーンソーを買った。
切った木を運ぶのも、最初は、エスティマの後方シートを倒して載せていたが、車を汚すだけで、積載力がないし、ラフに扱うことができないので、軽トラに買い替えた。
いつかは田淵義雄さんと同じバーモントキャスティングのアンコールを買うぞ、と心に誓いながら、田淵義雄本の美しい写真のページをめくるのがこの上なく幸せだった。
「森暮らしの家」に続く、田淵義雄本の珠玉の1冊が「サライ」に掲載された記事をまとめた、カントリーガーデンライフ「庭の道具」である。
この本を読むと、サンルームが欲しくなる。
薪小屋も本格的なのが創りたくなる。
薪小屋をナラ材のマキで満タンにしたくなる。
田淵義雄さんと同じように、
森林組合から10トン車1台分の原木を買うようになった。
原木をチェーンソーで30㎝から40㎝の長さに切る。
この作業をを玉切りという。
玉切りにしたものを、切り株に載せて、斧で割る。
薪割は楽しい。
こんな楽しいスポーツを他に知らない。
自分で割った薪で満たされた薪小屋は、自分の心も満たしてくれる。
とても豊かな財産となる。
この薪を3年くらい乾かすと、良く燃える良い薪になる。
時間をかけて、熟成させるワインのようなものだ。
この時間をかけて、いいものを造らないといけない、というのが、短期の自分の性分に合わないのだが、それがまたよい。
人格矯正効果があるのではないだろうか。
薪ストーブ暮らしとガーデニングライフは、スローライフの典型だ。
山歩きもしたいし、自転車も乗りたい。
なのに、薪割とガーデニングは先にやるべきことだらけで、優先順位が上に来るから、なかなか忙しい。
薪割、草刈、毛虫とり、庭仕事は、つらい仕事だらけだ。
しかし、
流した汗が、人生を、ゆったり、楽しくしてくれる。
充実させてくれる。
まだ冬がやってきたばかりだ。
春を待ちながら、薪ストーブの燃える部屋で、田淵義雄本をめくるのが、最高の贅沢である。
田淵義雄の薪ストーブ本に最初に出会ったのは図書館で借りたこの本だった。
絶版になってしまったのかもしれない。
薪ストーブ家にとっては、古典。
名著である。
薪ストーブの本 - 薪エネルギーと、薪焚き人の人生 ウィリアム・ブッシャ、 バーモント・キャスティングス、 ステファン・モリス; 田渕 義雄9784794975553【中古】