非常事態に分かる本当に大事なコト
ウチの会社が出店する都内商業施設は2か所とも今日から5月6日まで臨時休業となった。
その間、従業員は自宅待機となり、仕事ができない。
社員はともかく、全く仕事をしないアルバイトさん、パートさんにも1か月分の給料を支払えるのか?
非常に悩ましい状況に、各企業は直面している。
他社はどのような判断をしたのか聞いてみたくて、前職の友人に連絡をとった。
前職の会社も、同じ商業施設に出店しており、今日から休業している。
驚いたことに友人の会社は、その2店舗どころか、本社も今月いっぱい休業することを決定したという。
そんなにたくさんの、「全く働かないで1か月間過ごす従業員の給与」を支払うことが可能なのか?
と訊いたところ、
厚労省から一人当たり8330円の補償が出るから大丈夫
なのだという。
いや、それは、相当な売上ダウンに見舞われてつぶれそうな会社が対象だと思うが、絶好調の人気企業にも支払われるのか?ときいたところ、
12月の売上よりも5パーセントダウンしていれば、申請できるから、ほとんどの企業が対象になるはず
という。
本当か?
確かに12月は、小売業では年間最大売上月であり、2月は年間最低売上月であるから、このコロナウイルスのさなかでなくても、全小売企業が申請可能なはずである。
この話を、ウチの社長に話したところ、
残念ながらウチは対象外だ。
という。
なぜですか?
ときくと、
ウチは絶好調で売上伸びてるから
と残念そうにいう。
このコロナウイルスで大騒ぎの中、どんな企業だよ、売上伸びてるなんて。
ま、いいか、伸びてるなら。
じゃあ、1か月分くらい自宅待機だろうが、ポーンと払っておけばいいんじゃないの?
友人の企業は、補助金を申請したから、バイトもパートも100%通常通り支払うという。
一方、ウチは、通常の60%支払に決定したらしい。
残念だ。
友人の話をきいて、もっと驚かされたのが、通常通り営業を継続する店の従業員の話だった。
彼女たちは、いつコロナ感染してもおかしくない「接客販売業」に従事している。
1月、コロナウイルスが問題になってからも、2月、3月、とコロナにおびえながら頑張ってきた。
今、東京都は非常事態宣言を出して、不要不急の外出はするなと言っている中で、営業継続といわれても、恐ろしくて仕方ない。
休業店舗のように、私たちも1カ月休ませてもらえないのか、という悲痛な叫びが上がっているそうだ。
この会社の回答は、
営業継続店舗は、厚労省の補償が出ないから、勝手に休まれても無給だ
という。
それを聞いて、
命を張って働いてきた従業員に対して、なんという回答であるか、と炎上しているそうだ。
経営者は、売上とか利益とかの物差しで、物事を判断する。
人を見ていない。
今回の五輪や経済優先の政府の対応にも、同じ匂いを感じる。
匂いでなくて、臭いだね。
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